Home > 相続 Archive

相続 Archive

未支給年金は相続財産ではない。

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2009年7月12日 19:44
  • 相続

現在,社会保険庁は,年金記録訂正による再裁定の作業量が莫大であるにもかかわらず,それを処理できる人員が確保できないため,再裁定に1年以上の時間を費やしているようです。

そのため,直ぐに再裁定が行われれば,差額の年金がもらえたはずであるにも関わらず,再裁定に時間を要しているために,差額分の年金を受領する前に,年金受給権者が亡くなってしまうというケースが多いようです。

本来,高齢者等の生活の維持安定を確保するための年金のはずなので,全くナンセンスな話です。


-----------------------------------------------------------------

ところで,このように本来年金受給権者が受け取るべき年金を受け取れないまま死亡したような場合の年金を未支給年金といいます。

未支給年金は,故人の国に対する年金支給権という債権であるから,他の債権と同様,相続財産と思われますが,実は,相続財産ではありません。

具体的に,どのような違いが生じるかというと,

-----------------------------------------------------------------

まず,未支給年金は,故人の法定相続人だからといって,必ず受領できるとは限りません。

つまり,本来,相続財産であれば,故人の法定相続人であれば,法定相続人が受領する権限があります(他の共同相続人との関係はここでは述べませんが)。
しかし,未支給年金は,相続財産ではありませんので,法定相続人だからといって当然には受領できません。

では,誰が,受領できるのか?

それは,
第1順位 配偶者
第2順位 子
第3順位 父母
第4順位 孫
第5順位 祖父母
第6順位 兄弟姉妹
です。

「なんだ,法定相続人ではないか!」と思うかもしれませんが,微妙に異なります。

法定相続人は,
配偶者 常に法定相続人
第1順位 子(子が既に死亡している時は,その子の子(孫))
第2順位 直系尊属(父母→祖父母というように,親等の近いものが先になる。)
第3順位 兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡しているときは,そこ子)
となります。

とても似ていますが,少し違います。

例えば,もし未支給年金が相続財産だとすると,故人の配偶者と子2人がいる場合,配偶者と子2人の合計3人が法定相続分に応じて取得することになります。ですので,未支給年金が60万円だとすると,
配偶者 30万円
子   各15万円
となります。

しかし,未支給年金は相続財産ではなく,国民年金法19条1項に記載された順になりますので,
第1準備の配偶者のみが取得することになります。

また,相続であれば,兄弟姉妹の子(故人からすれば甥姪)も取得可能性がありますが,未支給年金の取得者としては規定されていませんので,甥姪は取得できません。

このように未支給年金の受給権者は,法定相続人と似ていますが,全く同じではありません。

-----------------------------------------------------------------

また,相続にはない,別個の要件も必要になります。
すなわち,故人と「生計を同じくしていた」という要件が必要になります。

相続の場合,「生計を同じくしていた」という要件は必要ありません。
先に述べたような関係があれば,相続人として権利を取得できます。
ですので,故人とは生前まったく縁もなかった相続人が権利を取得することもあり,「笑う相続人」と呼ばれたりします。

未支給年金は,相続財産ではなく,未支給年金の受給権者として「生計を同じくしていた」という要件を規定していますので,この点でも相続の場合と異なります。

       ---------------------------------------------------------------------

更に,未支給年金の受給に関して,少し驚く規定もありました。

国民年金法19条5項は「未支給の年金を受けるべき同順位者が2人以上ある時は,その1人のした請求は,全員のためその全額につきしたものとみなし,その1人に対してした支給は,全員に対してしたものとみなす。」とあります。

つまり,受給権ある誰か1人に支払えば,国は知らないよ。後は,受給権者間で調整しなさいというものです。


----------------------------------------------------------------

未支給年金は,相続財産ではありませんから,相続税の課税対象財産でもないようです。

遺族の一時所得(所基通34-2)となるようです。

遺留分減殺請求権に対する対策

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年9月27日 21:44
  • 相続

親が遺言を作成して,自分の財産を子達に譲ろうとする場合,子供達になるべく公平に財産がわたるように配慮して作成するのが通常かと思います。
しかし,訳あって,「長男には財産を渡したくないから,次男に全部あげたい。」という場合もあります。

このような場合の遺言は,
「私の一切の財産を,次男に相続させる。」
という内容の遺言を作成することになります。

しかし,ここで一つ注意しなければ行けないのが,遺留分減殺請求権の可能性です。

納得いかない遺言が見つかった!」で説明しましたが,遺言によって財産をもらえなかった相続人(長男)には,遺留分減殺請求権という権利があります。
ですので,長男は次男に対して,遺留分減殺請求権を行使することができます。

これを行使すると,次男が相続した財産全てについて,その効果が及ぶことになってしまいます。
なので,遺言者の財産(遺産)に,
 預貯金
 不動産(自宅,アパート,更地)
 有価証券
と多くの資産を有する場合には,全ての資産について,長男は4分の1の権利を有することになってしまい,法律関係が非常に複雑になってしまいます。

このようなことを回避するために,遺言を作成する場合,遺言者は,遺言で遺留分減殺の順序や割合を指定することが望ましいでしょう。

例えば,遺言者が次男に対して,自宅とアパートは何とか確保させたいと考えた場合,他の資産(預貯金,更地,有価証券)から先に減殺すべき旨を遺言にしておけば,これらの財産によって長男の遺留分が充たされれば,次男の自宅やアパートは確保されることになります。

遺産の見つけ方 2

亡くなられた方(被相続人)の遺産の見つけ方の続きです。

被相続人が所有する不動産はどのように見つければいいでしょうか。

まず,その方の名寄帳を市町村役場から取得しましょう。
名寄帳とは,ある方が,その管轄区域内に所有する不動産の一覧表で,市町村が固定資産税を課税するためにもちいる台帳です。
この名寄帳は,原則として,その本人しか取得することができませんが,その相続人であれば取得することができます。
ですので,取得する際には,自分が被相続人の相続人であることを証明するため,戸籍謄本,除籍謄本等を持参する必要があります。

但し,この名寄帳を見ても,その管轄区域内の不動産しか掲載されていません。例えば,鎌倉市役所から取得した名寄帳には,鎌倉市所在の不動産しか掲載されいませんので,もし,茅ヶ崎市にも不動産を所有していた場合には,それは漏れてしまいます。

ですので,不動産の場合も,預貯金の場合と同様,ある程度,どこに不動産を所有していたらしい,という推測が必要になります。

もし,どこかに不動産を所有していることが発覚したら,その不動産の登記簿謄本(最近は,「全部事項証明書」という。)をとってみましょう。
もし,その不動産を担保に借入をしていた場合,登記簿謄本の乙区欄に,抵当権や根抵当権の設定登記が記載されているはずです。そして,その登記の記載に「共同担保目録第○○号」という記載があるかもしれません。あれば,この共同担保目録も取得しましょう。ここには,複数の不動産を担保に供した場合のその不動産のリストが記載されています。この不動産は,同一管轄区域内に限らず,全国に存する不動産が対象になるので,この共同担保目録から被相続人の新たな不動産が発見される場合もあります。

遺産の見つけ方 1

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年8月 6日 22:40
  • 相続

遺産分割協議をする前提問題として
1 遺産の確定
2 相続人の確定
という問題があります。

この遺産の確定の問題です。

ある方が亡くなった場合,その方の財産(遺産)を調査しなければいけません。
亡くなった方と同居をして,財産状況を生前から把握をしていたような場合には
さほど難しくないのかもしれません。

しかし,そうでない場合には,亡くなった方の財産状況を調査するのは,結構大変
です。

たとえば,預貯金ですが,亡くなった方が有していた各銀行の預貯金のリストを,名寄せをするようなシステムがあればいいのですが,そのようなシステムはありません。ですので,各銀行に問い合わせをするしかありません。

亡くなった方がどこの銀行に口座を開設していたかというきっかけさえあれば,調査ができますが,それすらわからない場合には,手当たり次第に調査することになります。

ただ,やみくもに手当たり次第に行っても仕方ないので,ある程度の推測をして調査をするのが効率的です。
たとえば,
一般的に,ある方が口座を開設する場合,自宅の駅の近くの銀行だったり,職場の近くの銀行だったり,その方の生活拠点の近くにある銀行で口座を開設していることがほとんどではないでしょうか。
銀行と取引があると,カレンダーやティッシュといった粗品をもらいますよね。そのような粗品が亡くなった方の自宅や事務所においてないでしょうか。
不動産を所有していた方なら,その不動産を担保にして銀行から借り入れをしているかもしれません。
高齢の方は,ほぼ間違いなく郵便貯金を有しています(私の少ない経験からの勝手な推測です。)。
生命保険料や電気ガス水道等の公共料金は自動引き落としだったのでしょうか。もし,そうだとすれば,どこの口座から引落がなされていたか,保険会社等に問い合わせをすることによって調査ができます。

というように周辺の事情から推測をしていって,銀行口座の存在を調査しなければ行けないのです。

ある程度の目星がついたなら,その銀行に直接,亡くなった方の口座の有無,その種類,死亡時の残高等を照会することになります。当然,個人情報なので,電話では教えてはもらえません。照会をする者が,被相続人(口座名義人)の相続人であることの証明文書(除籍謄本,戸籍謄本等)を持参して,照会をする必要があります。

これを全て0の状態から法的知識に乏しい方が全てを行うのは,かなり無理があると思われますので,遺産の範囲がわからないような場合には,その調査を弁護士に依頼するのも一つの方法かと思います。

借地権の名義変更料と相続

借地権(建物の所有を目的とした賃借権等をいいます。)を第三者に譲渡する場合に,名義変更料が問題となります。

これは,本来,賃貸借契約というのは継続的な契約関係を前提とするため,貸主と借主の信頼関係を基礎とします。ですので,賃借人が勝手にその権利(借りる権利)を他人に譲ることは法律上禁止されています。そのため,権利を譲るためには,賃貸人の承諾が必要になるのです。この承諾をする際に,「名義変更料を支払えば承諾します」という趣旨で名義変更料を賃貸人から請求されるのです。

しかし,相続によって借地権を取得した場合には,別です。

相続の場合には,法律上,賃貸人の承諾は必要とされません(実際は,相続の場合にも承諾を必要とすべきかと思いますが…)。ですので,法律上,当然に賃借人の権利(借りる権利)も相続人に移転します。なので,名義変更料も不要なのです。

遺言

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年4月24日 22:30
  • 相続

自分の財産を死亡した際に誰かに渡したいと考えたとき,「遺言」(イゴン)という制度があります。

遺言を作成するには,
 自筆証書遺言
 公正証書遺言
という方式があります(秘密証書遺言というのもあります。)

自筆証書遺言は,
遺言者が全文,日付,署名を自署しなければならないというルールがあります。
これが守られていないと無効な遺言になってしまいます。
以前,プロに作成してもらったというタイプライターで書かれた遺言を見たことがありますが,これも無効です。

この自筆証書遺言は,手軽に安く遺言を作成できるというメリットがありますが,死亡後,偽造の可能性を争われたり,遺言の要件を欠いて無効になったりと,問題が多い遺言です。

そこで,弁護士が遺言の作成を依頼されたときは,まず公正証書遺言をお勧めします。

公証役場に行かなければならなかったり(特別の事情があれば出張もしてくれます。),費用が数万円かかったりというデメリットがありますが,やはり自筆証書遺言より安全確実な遺言といえるでしょう。

遺産分割の話(分割の方法)

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年4月21日 22:10
  • 相続

遺言があると話が別なのですが,遺言がない場合には,相続財産(遺産)について,相続人間でどのように分けるかを協議しなければいけません。これを遺産分割協議といいます。

遺産としては,
 不動産
 有価証券(株券)
 預貯金
 現金
など様々なものがあります。

ケーキのように切って分けることが可能な,預貯金や現金だけであれば,分配の割合だけを決めればいいので,さほど難しくありません。

しかし,建物なんかは,通常は,切って分けることができないので,相続人の1人が取得して,差額分をお金で調整したり,又は,第三者に売却して,分配しやすい現金にしてしまう場合もあります。

ケーキのように分ける方法を
 現物分割
お金(代償金)で調整する方法を
 代償分割
第三者に処分して換価金を分ける方法を
 換価分割
といいます。遺産分割協議は,これらの方法を組み合わせて,遺産を分けることになります。

換価分割の場合,誰が売却処分をするのか,名義をどうするのか,いくらで売却するのか,売れなかった場合どうするのか,といったことも考えておく必要がありますので注意が必要です。

限定承認とは。

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年4月18日 06:05
  • 相続

相続の手続きっていつまで?で記載しましたが,被相続人が亡くなったのち,遺産を調べてみたら,プラス財産よりもマイナス財産が多かったというような場合には,「そもそも相続をしない」という手続である「相続放棄」をする必要があります。
これをしないと,マイナス財産を引き継いでしまうからです。

これは自己のために相続の開始のあったときから3か月以内(死亡後3か月以内と覚えておけば確実です。)に手続を行う必要があります。

では,プラス財産とマイナス財産の明細がわからなかったり,3か月以内に調査ができなかったり,もしかしたら潜在的な負債があるかもしれない,という場合にはどうすればいいのでしょう。

単純承認してしまうと,プラスもマイナスも引き継ぎますので,マイナスが多かった場合には,損をしてしまいます。

そこで,限定承認という制度があります。
これは少しわかりづらいのですが,被相続人の責任の限度で債務を承継する制度です。「責任」と「債務」の概念がわかりづらいですが,
例えば,被相続人の遺産が,
資産(プラス財産)1000万円
負債(マイナス財産)1300万円
という場合,単純承認をしてしまうと,300万円の債務超過になり,その超過分は,相続人固有の資産から支払をしなければいけません。

しかし,限定承認をすれば,1300万円の負債は,承継したプラス財産1000万円の範囲内で支払えばよいので,超過した300万円まで支払う必要が無くなります。相続人の固有財産から支払をする必要もないし,強制執行もされません。

もし,負債が資産を上回っていなければ,通常の単純相続のように,資産を承継する事ができます。

このように説明をすると,
ものすごく得な制度のように思えますよね。だって,亡くなった方に,負債があるかどうかなんて,調べても完全にはわかりません。ということは常に,限定承認をすればいいという判断ができます。
しかし,実は落とし穴がありますので注意が必要です。

まず,手続が面倒です。限定承認は,プレ破産手続と言われる手続です。破産手続の破産管財人のような手続を相続人が行わなければならないので,素人は少し荷が重いかも。

次に,この手続は,相続人全員で行わなければ成りません。
ですから,相続人間の足並みが揃ってなければ成らず,一人でも,「私は,単純承認をする。」というとできません。(相続放棄なら,その方は相続人ではなくなるので,大丈夫です。)。

最後に,一番の落とし穴が税金です。
限定承認をすると,死亡時に被相続人から相続人に譲渡があったものと見なされ,被相続人に譲渡税が課せられることになり,これが相続の対象となります。
つまり,余計な負債を発生させてしまうことになるのです。

また,限定承認は,資産と負債がどちらが多いかわからない場合だけではなく,明らかに負債が多い場合にも利用する場合があります。
負債が多い場合には,通常は,相続放棄をすれば良いのですが,そうすると,被相続人の資産も引き継ぐことはできません。
しかし,中には,どうしても引き継ぎたい遺産があるかもしれません(たとえば,代々引き継がれている家宝である刀とか,被相続人の形見とか…)。
そのような場合に,限定承認手続を利用すれば,そのようなどうしても引き継ぎたい遺産について,先買権が相続人にあるので,優先的に取得をすることができるのです(もちろん,ただではなく,有償で購入しなければいけませんが…。)。

このような利用方法は,余り知られていません。

納得いかない遺言が見つかった!

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年4月 1日 10:00
  • 相続

ある方が亡くなった場合,相続が発生しますが,遺言(通常,「ゆいごん」と表現しますが,何故か法律の世界では,「いごん」と呼びます。)が存在するかどうかが大きなポイントとなります。

亡くなった方は,何らかの理由をもってその遺言を作成されているのでしょうが,残された遺族にとって見れば,納得がいかない内容の遺言もあるはずです。
例えば,亡くなった夫が,全財産を愛人Aにやる(遺贈)というような記載をした遺言を残していた場合には,妻は納得いかないですよね。

そのような場合に,検討する必要があるのが遺留分減殺請求権です。

それでは,そもそも遺留分とは何でしょうか?
遺留分とは,相続人の最低守られるべき相続分,というものです。

先の例で言えば,全財産が愛人Aに遺贈されてしまうと,全く相続によって財産を取得できなくなります。しかし,配偶者には,遺留分として法定相続分の2分の1がありますので,妻の法定相続分が2分の1の場合には,4分の1(1/2×1/2=1/4)の遺留分があり,これが侵害されたことになります。

そこで,遺留分減殺請求権を行使すれば,遺留分相当の財産を愛人から取り戻すことができるのです。

相続の手続きっていつまで? でも記載しましたが,遺留分減殺請求権という権利は1年以内に行使しなければいけません。
もう少し正確に表現すると,被相続人(夫)の死亡と,遺留分が減殺されていることを知ったときから1年になります。

それでは,1年以内に,遺留分減殺請求権を行使するとして,具体的には何をするのでしょうか?それは,相手(愛人)に対して「遺留分減殺請求権を行使します。」と表明すればいいのです。しかし,それでは,後で「言った。言わない。」というトラブルになってしまいますので,内容証明郵便という少し特殊な郵便を発送するのが通常です。この郵便で,遺留分減殺請求権を行使した,という手紙を送っておけば,後で「言った。言わない。」という問題は避けられます。

1年以内に行わなければならないのは,これだけです。
これをしておいた後,愛人と遺留分侵害分の返還を話し合う(示談交渉)か,訴訟をするなどして,解決をすることになります。

このように,1年以内に手紙を出しておけばいいのです。
ですので,遺留分が侵害されているかどうか微妙な遺言がある場合には,念のため,遺留分減殺請求権の通知を内容証明郵便でだしておくことを勧めます。不動産や株の評価如何によって遺留分が侵害されているかどうか微妙な場合も多いのですが,そのような判断をしているうちに1年なんてあっという間にすぎてしまいます。
ですので,念のために,通知をして,後でゆっくり判断をすればいいのです。

この遺留分減殺請求権行使の通知を,通常の普通郵便で発送している弁護士さんがいましたが,信じられないですね。なんで,内容証明郵便で出さないのでしょうか?

相続の手続きっていつまで?

  • Posted by: Yasuyuki Maeda
  • 2008年3月28日 10:00
  • 相続

よく「相続の手続って10か月までなんですよね?」という質問を受けることがあり
ます。
たぶん,これは相続税の申告&納付期限のことでしょう。

相続の手続と言っても,色々あります。

やはりメインは「遺産分割協議」でしょう。
これは,亡くなった方の遺産をどのように分配するかを相続人間で協議をすることです。この協議は,死亡後10か月以内に行わなければならない,という訳ではありません。特に,いつまでに行わなければならないという決まりがないのです。

そのほかに,死亡届を役所に提出するという手続も必要になります。
これは亡くなって7日以内とされているようです。

遺産を調べてみたら,資産(プラス財産)よりも負債(マイナス財産)が多かった(又は,多いかもしれない。)というような場合は,相続放棄や限定承認という手続をとらなければ,相続によってマイナス財産を引き継ぐことになってしまいます。この相続放棄や限定承認という手続は,死亡後3か月以内(正確に表現すると,自己のために相続の開始のあったときから3か月以内)に家庭裁判所に申請しなければいけないので注意が必要です。

限定承認って,「この財産は相続する」,「あれは相続しない」というように遺産を分けて相続をすることができるようにも思えますが,全然違う制度です。これは,すこし難しい制度ですので,別の機会に説明します。

それから,遺言があるような場合,遺留分減殺請求権の通知に注意する必要がありま
す。相続人には,最低保障される相続分として「遺留分」があります。ですので,遺言によって,「全財産を誰々に相続させる。」という遺言があった場合,その他の相続人は,遺留分を侵害されたことになります。この場合,遺留分減殺請求権という権利を主張する必要があります。この主張が1年という期間内に行わなければなりません。通常は,内容証明郵便という特殊な郵便で「遺留分減殺請求権を行使する。」という通知をします。1年なんてあっという間なので注意が必要です。

Index of all entries

Home > 相続 Archive

Search
Feeds

Return to page top